ITAP:IoT機器の“合いカギ”をつくる研究

ITAP:IoT機器の“合いカギ”をつくる研究
ITAPイメージ

🔑 「IoT機器の“スマートな合いカギ”をつくる研究」
〜アカウントを教えずにIoT機器を共有する新しい仕組み〜

ITAP

 

🌐 ITAP(アイタップ)ってなに?

スマート家電やIoT(モノのインターネット)が身近になってきました。
スマートエアコン、スマートロック、スマート照明、見守りカメラ……。
私たちの暮らしの中には、たくさんの「ネットにつながる家電」があります。

でも――ちょっと不便なこともあります。
「家族や友だちに使わせたいけど、アカウントを教えるのは不安」
「実験や調査で機器を貸したいけど、設定が面倒」
「外部のサービス業者に操作してもらいたいけど、安全に共有できない」

そんな課題を解決するのが、渡部研究室で研究開発している、ITAP(アイタップ)=IoT Access Permissionです。

 

🔑 ITAPでできること

ITAPは、IoT機器のアクセス権限を自由に設定できる仕組みです。
たとえば――

  • 「この人は1時間だけ操作OK」
  • 「このサービスは照明のON/OFFだけできる」
  • 「この期間だけ温度データを見られる」

といった具合に、機器の状態や操作を個別に使用許可することができます。

これまでは、アカウントをそのまま共有したり、機器ごとに設定を変えたりする必要がありました。
しかしITAPを使えば、すでに使っている機器にも後から安全なアクセス許可を追加できます。

つまり、「アカウントを教えずに貸せる・使わせられる」仕組みなのです。

 

🏠 こんな場面で役立ちます

  • 研究室のエアコン操作を、実験に使いたい学生に一時的に貸す
  • 教員室のドアの施錠状態だけを学生に見せ、解錠などの操作はできなくする
  • 高齢者宅の見守りカメラやエアコン操作を、指定された時間だけ介護スタッフと共有する
  • 自宅にあるスマート家電やセンサ情報を、外部のサービス業者が一定期間だけ操作できるようにする
  • フィールド実験に参加する各家庭において、各世帯で許可した情報だけを実験実施者に提供する

つまりITAPは、「IoTにアクセスするスマートな合鍵」を発行して貸すような仕組みです。

 

🌱 なぜITAPが必要なの?

今後、家電や住宅、車、施設など、あらゆるものがインターネットにつながります。
便利になる一方で、安全に共有する仕組みがなければトラブルも増えてしまいます。
また新たなサービス提供していくには、実際の家庭でのフィールド実験による検証や、家庭の機器を安全に利用してサービスを運用する企業の存在が必要になります。

ITAPは、「IoTをもっと安心して、みんなで使える社会にしたい」という思いから生まれました。

 

🚀 未来へ

ITAPは、家や学校、オフィス、地域施設など、すでに設置してあるIoT機器をもっと柔軟に活用するための基盤を目指しています。

「IoTを安心して共有できる社会」――
その未来を、学生とともに少しずつ形にしています。

 

お礼とお問い合わせ

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。
ITAPプロジェクトは現在、研究開発の途中段階にあります。
そのため、現時点ではソースコードなどの公開は行っておりません。

ITAPの仕組みや開発の進捗について詳しく知りたい方、またご意見・ご質問などがございましたら、恐れ入りますが、神奈川工科大学の「お問い合わせフォーム」よりご連絡ください。

※ 当サイトには独自のお問い合わせフォームは設けておりません。

 

(参考)学会発表等での公開情報

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