現在、スポーツに使われているウェアラブルデバイスは多く存在します。
例を挙げると、野球で言えばバットに、サッカーで言えばサッカーボールに、テニスで言えばコートビューカメラに、体に取り付けて運動量を測るなど様々な方法でスポーツとIoTは密接に関わりあっています。一体なぜ、スポーツでIoTが取り入れられ始めたのでしょうか。
ウェアラブルデバイスの歴史について
ウェアラブルデバイスの発祥は諸説ありますが、1981年にSteve Mann氏がリュックサックにコンピューターを入れ、ヘルメットにビデオカメラを取り付けて着用した事だと言われております。その後、衣類の中にコンピューターを埋め込んで着用するデババイスやゴーグルのようなデバイスなどいろいろ登場してきましたが、高価であることや、使い勝手の悪さなどの理由により一般普及せず一度失敗していました。
また少し注目されるようになってきたのは、FitbitやNIKEといったヘルスケア系のウェラブルデバイスメーカーによるもので、健康目的に特化することで市場を作り上げてきました。さらに近年、様々なスポーツ業界で需要を増し、さらなる市場拡大が考えられるようになりました。
事例紹介
野球
今回一つ目に取り上げるスポーツは「野球」です。野球は、バットやボールをウェアラブルデバイスとして利用します。ボールでは、「Technical Pitch」という硬式野球ボールがあり、内部にセンサーが取り付けられています。そのセンサーが腕の振りや強度、ボールの回転数などを読み取り、投球フォームや投球データを図やグラフでわかりやすく可視化してくれます。ピッチャーは怪我がよく起きやすい傾向がありました。そこで、このウェアラブルデバイスを使う事により、体に負担の大きいフォームや球種等を考える事ができます。
(参照:taguchizu.net)
他にも、バットに取り付けるミズノの「スイングトレーサー」があります(現在は販売終了)。これは、スイング時間やヘッドスピード、ヘッドの角度など計8種類データを取得できます。ミズノでは解析に不可欠なデータだと言われています。また、バットの軌跡をアニメーションとして見返す事ができ、フォームの改善や記録として残し、後々見返す事ができます。野球ではウェアラブルデバイスを活用し、選手のコンディションを把握したり、選手の特徴を捉えて戦術に役立てたり、怪我の予防など、様々な活用方法が見受けられました。
(参照:yakyuburo.com)
テニス
・二つ目に紹介するテニスでもIoTが活用され始めています。たとえば、ソニーが開発した「スマートテニスレッスン」というサービスでは、センサーを搭載したテニスラケットとコートビューカメラを活用することで、これまで以上にテニスレッスンの可能性を広げることが可能です。
レッスンごとのショットデータを記録してスマホアプリに送信したり、レッスン時に撮影された自分のフォームをスマホで確認したりと、さまざまな形でのフィードバックを行えるようになります。
これまで、テニスの指導を行う際は、選手とコーチがコート上にいるのが当たり前でした。しかし、スマートテニスレッスンであれば、離れた場所からコーチが映像を確認することもできるため、遠隔でのテニスレッスンも実現可能となっています。
時間や場所、リソースに縛られることなくテニスの上達にコミットできるという点は、選手にとってもコーチにとっても大きなメリットといえるのではないかと思います。
(参照:sonynetwork.co.jp)
まとめ
今回、スポーツIoTについて取り上げました。スポーツがIoTと取り入れ始めた事により、今までのスポーツとはまた別次元のものへと変わり始めたのかも知れません。人の感覚や主観的意見に過ぎなかった事が、数値となりデータとなりました。また、今まで目に見えなかったデータが見えるようになってきました。人が人に教えるこのスポーツというモノは、これからさらに発展、進化していくと思います。
コメント
リンクが貼ってあるため、興味のあるデバイスに関して詳しく読むことができる。スポーツにもIoTが使われていることを知り、驚いた。
どのようなスポーツでも技術が発展した今様々なデートを取得することができるのは練習強度を高めることにもつながると思う。
文字が長文でなく短く分けられているため、読みやすいと感じました。また、画像が貼ってあることで具体的なイメージがしやすく、とても良いと思いました。
自分もウェアラブルデバイスについて調べたことがありますが、あくまで自身の健康管理や生活をより効率化するような機能についてしか知りませんでした。そのため、野球やテニスといった限定的なスポーツにも対応されているのを知って驚きました。
道具に付けるウェアラブルデバイスは非常に有効なデータ取れ、便利だと思ったが、特に球技は繊細なスポーツのため、球に付けることで使用感が変わるのかも気になった。
人そのものが進化しなくても、こういった様々な技術によって練習の質や成長スピードが上がり、競技のレベルが全体として上がっていく様子を見て、将来のスポーツはどう変化しているか想像させるような面白さがあった。
ウェアラブルデバイスについて自分も調べていたが、スポーツ事にどのような活用方法をされているかまでは詳しく調べていなかったので、野球とテニスでウェアラブルデバイスがどのように活用されているかは参考になった。