走行距離とGPSデバイス『Knows』

走行距離とGPSデバイス『Knows』 サッカー

初めに

みなさんは選手たちが試合中にどれくらい走っているか、具体的な数字を知っていますか?

そして、その走行距離がポジションごとにどう違うのか、考えたことはありますか?

ピッチ上を駆け巡る選手たちの姿は、見ているだけでワクワクすると思います。

この記事では、サッカーの試合中に選手たちがどれくらい走るのか、そしてその走行距離がポジションごとにどう違うのかと私が今現在使用しているGPSデパイスの「knows」についてくわしく解説していきます。

サッカーの試合を見るだけでなく、その裏側にあるデータを知ることで、試合の見方が変わるかもしれません。

また、自分自身がサッカーをプレーする際にも、ポジションごとの走行距離を意識することで、より良いパフォーマンスを発揮できるようになると思います。

では一緒にサッカーの世界をより深く見ていきましょう。

 

各ポジションの走行距離の違い

サッカーの試合は、11人の選手がそれぞれのポジションを担い、一丸となって戦います。

その中で、各ポジションの選手が試合中にどれくらい走るのか、気になりますよね。

それぞれのポジションによって、求められる役割や動きが異なるため、走行距離も変わってきます。今回は「knows」というGPSデパイスを用いて計測してきました。

 

右のグラフを見てください 

 

 

 

 

この図はポジション別の走行距離をグラフにまとめたものです(左からセンターバック、サイドバック、ボランチ、サイドハーフ、フォワード)。実際の測定には、プレー中の移動距離や速度等の情報を取得できる「knows」を自チーム側だけに装着させました。その後、11 対11 のトレーニングマッチを行い、測定を実施しました。測定時のプレータイムは、前後半40 分ずつの80 分間としました。この結果からボランチの走行距離が圧倒的に多いことが分かります。他のポジションはトントンぐらいの結果になりました。

彼らは攻撃時には前線に上がり、守備時には自陣に戻るという試合全体を通しての大きな動きが求められます。ミッドフィールダーの選手は一般的な90分間の試合で約11-13kmを走ると言われています。これは一般的なランナーが1時間で走る距離とほぼ同じなんです。驚異的なスタミナだと思います。

彼らが攻撃時には前線に上がり、守備時には自陣に戻るという役割を担っているため、めちゃくちゃ走らないといけないのです。つまりミッドフィールダーの選手はピッチ全体を走り回る必要がありその結果として走行距離が長くなっています。また、彼らの持久力とスタミナは試合の流れを大きく左右する要素となります。ミッドフィールダーの選手は攻撃だけでなく守備にも大きく関わります。自陣に戻って守備に参加し、相手の攻撃を防ぐ役割も担っています。

そのため、彼らは攻撃と守備の両方をこなす必要があり、その結果として走行距離が非常に長くなるのです。

GPSデパイス「knows」

近年、スポーツの世界にはデータの波が押し寄せてきています。サッカー界も例外ではなく選手の走行距離、スプリント回数などはリアルタイムで数値化されそれをもとに戦略を練ったり、トレーニングに落としこんだりすることは常識になりつつあります。選手のプレーを数値化するためのデバイス、アプリなどは無数にありますが、現役のサッカー選手、それも日本代表クラスの選手が開発に携わり、徹底した現場目線で作られたツールは珍しいと思います。それが、本田圭佑選手が中心となって制作されたのが『Knows』です。また今回、走行距離を測ること以外にも怪我人が減少するという結果を得ることもできました。シーズンを通して怪我人を出さないことは、重要な試合でも主力選手の計算ができるので、私たちにとって最重要項目といっても過言ではないと思います。とは言ってもトレーニング強度は担保したいので、『Knows』のデータを蓄積することで、これ以上やると危険だなというリスク管理をすることができ、怪我人の減少に繋がっていると思います。プレイヤー目線としても、こういったデータのお陰で新たな勉強になり非常に為になると感じました。ちなみに私自身はチームで支給されたので買ってはいませんが、実際に購入するとなると買い切りが6万9800円、レンタルが2980円(1か月)となっています。

感想

「knows」を使用して、私自身は走行距離について今回重点を当てて計測しましたが、中には心拍数が気になる選手もいました。試合が終わった直後にも、個人が能動的に自分の数値を気にするようになっており、そういった自主性の発達にも良い影響がでているなと感じました。今はチーム内での比較が精一杯ですが、もし他チームの有力選手等との比較をする事ができれば、より一層に選手らのモチベーションにも繋がると思いました。また、けがの予防と効率的なトレーニングを両立させる上で、『Knows』のようなサービスは欠かせないもだと実感しました。フィジカル向上に際し、論理的なアプローチが当たり前の世界になれば、日本サッカーも1つ上のレベルに進むことができるのでないかと思いました。

コメント

  1. 匿名 より:

    「どれくらいの距離を移動した」というデータを、十人以上を同時に計測できるのはすごい技術だと思いました。

  2. 匿名 より:

    サッカー以外にもバスケットボールなどの「走る」イメージのあるスポーツではかなり運用されていると思いました。各それぞれの選手の限界値をあらかじめ知っておくことでコンディションを常にいい状態でプレーができる気がした。

  3. 匿名 より:

    サッカーはずっと走っているので走行距離が長くなるのはわかっていたがポジションによってここまで違いがあるのは驚いた。
    この機器を使えば選手たちの疲労度なども計算して交代のタイミングをわかりやすくできるなと思った。

  4. 匿名 より:

    自分も高校生の時までサッカー部に入っていたので、各ポジションごとの走行距離についてはある程度理解していましたが、走行距離を測定できるknowsがあることは初めて知りました。これを使えば一試合を通して、自分がどのくらい動いているのかなどわかるので、チーム全体でもよい影響を与えることができると感じました。

  5. seminar より:

    データ化とサッカーのつながりを、選手の走行距離の比較で結び付けて考えるというテーマがとても面白かった。データに対しての考察も述べられており、全体として興味を惹かれる内容だった。

  6. seminar より:

    地球規模で使われるGPSが、サッカーのコートでも正確にデータを取ることが出来、他のスポーツでも十分に実用できると思った。

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